カテゴリ:不動産の事 / 投稿日付:2020/11/26 17:30
以前から何回か書いてきた「建築条件付き土地」シリーズ。
最近はまた多くなってきたので、おさらいで書いていきますね。
例があった方が分かりやすいと思いますので、比較してみます。
<土地相場は100坪・土地面積30坪・建物面積30坪>として計算。では、建築条件付き土地を買った場合と建築条件無し土地を買った場合とで比較。
【土地】
・建築条件無し → 坪単価100万円×土地面積30坪=3,000万円
・建築条件付き → 坪単価 90万円×土地面積30坪=2,700万円
(解説)
建築条件付き土地は相場より安く設定して売り出されている事が基本。同じなら建築条件が無くて自由に建物を選べる土地の方にお客さんは行きますからね。お客さんにはメリットっぽく見せないといけない。
「じゃあ売主である不動産会社は利益どうしてんの?」って疑問が出ます。それについては
①そもそも土地を安めに仕入れる(買う)
②建築費用で利益を多く取る
この2つで調整しているという仕組みです。
【建物】
建築条件付きの場合は売主である不動産会社に建築を依頼しないといけません。で、建築費用の相場はというと茨木市では建物坪あたり60万円(税別)が多いですね。これを元に計算します。
・建築条件無し → 坪単価50万円×建物面積30坪=1,500万円→税込み1,650万円
・建築条件付き → 坪単価60万円×建物面積30坪=1,800万円→税込み1,980万円
ここまでOKでしょうか。では、土地建物を合計してましょう。
・建築条件無し → 4,650万円
・建築条件付き → 4,680万円
建築条件付きの方が少し高くなってますが、ほとんど同じ価格となっています。
では、もう少し詳しく検証していってみます。
お客さんの相談をお聞きしてると、「建築条件付き土地ばっかり」「建築条件無し土地があったとしても高い」っていう話を言われます。建築条件無しは高いって事ですが、先の理屈では【建築条件無しは意図的に安く設定している】事が多いんですね、建物の方で利益が出せるから(最近は高値で仕入れてる為に相場と変わらない物件も多いですが・・・)。
って事はですね。本来焦点を合わせなければならないのは【建物】の方になります。
土地探しをする場合に皆さん建物は何を基準にしていますか?ハウスメーカーでしょうか?ハウスメーカーを基準にすると建物坪単価80万円~の世界ですから、そりゃ高くなります。
って事は工務店・設計事務所・ローコスト住宅も比較する事が大切になってきます。
先に言っておくと、建築条件付き土地に付いてくる建物。どっちかというとローコスト住宅に分類されますね。(内訳を書くと・・・)下請け業者に建物坪単価40万円とか45万円で施工させて、それをお客さんに坪60万円で販売している感じ。
相談中に「(もちろん耐震・断熱などのチェックはした上で)ローコスト住宅も検討される気持ちはありますか?」って質問すると「それは考えてないです」って言われます。でも、並行して建築条件付き土地に付いてくる建物や建売は検討されている方もいらっしゃるんですね。
建物が決められている場合はなんかウヤムヤになるんでしょう。不動産会社の手口なんですけど・・・・・(汗)
それなら建物坪単価50万円前後の建築会社(工務店・設計事務所)を選んだ方が良くないですか?って話になります。総額はそれほど変わらないんだから。
さらにメリットとしては
・好きな建築会社が選べる
・打合せの密度・対応はコッチの方が良い
・住宅の性能も良い
など納得感のあるマイホームが取得できる確率がグンっと上がります。
では最後にエール風にポイントを叫んでみたいと思います。
「物件が少ないからといって、消去法で建築条件付きを選ぶのは悲しい」
「土地建物の金額はトータルで考えましょう」
「建物の選択肢はあります」
頑張っていきましょう!!