カテゴリ:不動産の事 / 投稿日付:2022/02/09 08:17
今日の内容は建築条件付き土地の建物価格について。
建築条件付き土地でよく参考プランってあるじゃないですか、延床面積30坪で1,980万円(税込み)みたいな。それで、「表示の間取りは参考であり自由に設計可能です。面積の増減は坪あたり60万円(税別)で計算します」って注意書きも書かれているケースを見た事があると思います。
不動産業界にいてると当たり前の様に説明する営業マンが多いですけど、住宅業界出身からするとものすごく違和感があるんですね。どの物件も大体坪あたり60万円で計算されているんです・・・(これは地域によって差があります。茨木市でも多少の差はあります)。
絶対にどの物件も同じ仕様な訳ないのに(汗)
基礎の配筋は?断熱材は?その厚みは?設備は一緒なん?もう色々と差があるはずなのに、坪60万円。
これだけでもおかしいのですが、さらに延床面積が変わっても坪単価が一律っていうのは間違っています。本来は30坪の建物と40坪の建物では坪単価が変化しないとおかしいんですね。40坪の建物の方が坪単価が低くなるのが常識です。
理由は、面積が大きいほど坪単価が低くなる空間が大きくなるから。逆にいうと25坪の建物なら坪単価が上がるという計算になります。
まぁ実際に建築する会社に「坪●●万円」で発注かけるから一律になってしまうのでしょうが、お客さんにとって大きな買い物なのにかなりドンブリ勘定になっているのが現実。
一例として、お客さんが「そんなに大きな家は必要ないんです。延床面積23坪くらいでOKなんです。」って言ったら、不動産会社は「坪60万円になるのは延床面積28坪以上で、それ以下だと上がるんです」って答えるかと思います。
コレ、逆を考えるとお客さんの要望で延床面積45坪になったとしても、当たり前のように坪単価60万円で計算してくる会社が多いんですよね。
仕組みで言うなら、坪単価は安くならないとおかしい・・・。建築会社と仕切り価格を決めているなら事情を打合せして、下げてもらう過程が必要になってきます。面積が大きくなって建物利益が増える不動産会社と本来より坪単価が安く建てられる建築会社がかなり得をするという構図になります。
住宅ってお客さんがそうそう経験する事がないので知識が少ないのをいい事に、かなりおかしな事を当たり前のように行っている状況もあります。これを防ぐには、知識を付けるか、もしくは教えてくれる人を見つけるしか、今のところ方法はないのかもしれないなぁ。